悟り

ヴィマラキールティスートラ 驚異の宇宙論

Nonfiction, Religion & Spirituality, Philosophy, Fiction & Literature
Cover of the book 悟り by 蕨谷哲雄, 真相社
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Author: 蕨谷哲雄 ISBN: 1230000510363
Publisher: 真相社 Publication: June 28, 2015
Imprint: Language: Japanese
Author: 蕨谷哲雄
ISBN: 1230000510363
Publisher: 真相社
Publication: June 28, 2015
Imprint:
Language: Japanese

『維摩経』 (ゆいまきょう、梵: Vimalakīrti-nirdeśa Sūtra ヴィマラキールティ・ニルデーシャ・スートラ)は、大乗仏教経典の一つ。別名『不可思議解脱経』(ふかしぎげだつきょう)。

サンスクリット原典と、チベット語訳、3種の漢訳が残存する。漢訳は7種あったと伝わるが、支謙訳『維摩詰経』・鳩摩羅什訳『維摩詰所説経』・玄奘訳『説無垢称経』のみ残存する。一般に用いられるのは鳩摩羅什訳である。
日本でも、仏教伝来間もない頃から広く親しまれ、聖徳太子の三経義疏の一つ『維摩経義疏』を始め、今日まで多数の注釈書が著されている。

維摩経は初期大乗仏典で、全編戯曲的な構成の展開で旧来の仏教の固定性を批判し在家者の立場から大乗仏教の軸たる「空思想」を高揚する。

内容は中インド・ヴァイシャーリーの長者ヴィマラキールティ(維摩詰、維摩、浄名)にまつわる物語である。

維摩が病気になったので、釈迦が舎利弗・目連・迦葉などの弟子達や、弥勒菩薩などの菩薩にも見舞いを命じた。しかし、みな以前に維摩にやりこめられている ため、誰も理由を述べて行こうとしない。そこで、文殊菩薩が見舞いに行き、維摩と対等に問答を行い、最後に維摩は究極の境地を沈黙によって示した。

維摩経は明らかに般若経典群の流れを引いているが、大きく違う点もある。

一般に般若経典は呪術的な面が強く、経自体を受持し読誦することの功徳を説くが、維摩経ではそういう面が希薄である。
般若経典では一般に「空」思想が繰り返し説かれるが、維摩経では「空」のような観念的なものではなく現実的な人生の機微から入って道を窮めることを軸としている。

以上 ウィキペディアより引用。

維摩経が成立したのは紀元100年前後と言われ、新約聖書の成立期とほぼ同期です。作者は不詳ですが、主人公のヴィマラキールティは実在の人物だった可能性があります。

仏典としては内容が平易で素人にも理解しやすく、昔から様々な翻訳がされていました。最近になって原本に近い経典が発見され仏教研究者の間では大いに話題になりました。

私がこの経典を読んで気づいたのは、ここで語られている宇宙観が現在知られている宇宙の実態と酷似している点です。

大乗仏典なので「天」が登場しますが、それを惑星と解釈すると、「世界」も銀河いうことになり、三千世界(千の三乗という意味)は超銀河団を内包した現在知られている宇宙像と矛盾しなくなります。

「空」の解釈も,物理学上知られている「真空」の概念と酷似しています。

二千年前の仏典作者に高度な科学的知識があったとは思えませんが、どのようなイメージをしたらこのような世界観を持つに至ったのか興味深いところです。

禅では「悟りを開く」という概念を根本教義としていますが、原本は維摩経にあるようです。

「悟りを開く」とは「空の概念を理解する」ことにほかなく、一般には、「それを体得することは難しい」とされていますが、この経典は「空」の概念を伝えることを目的とし、内容も平易なので、大乗仏教に興味のある方にとっては導入本としても役立つでしょう。

なお、この作品は仏典臭さを排除するためにSF小説仕立てになっていますが、基本的プロットは原作に従っています。

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『維摩経』 (ゆいまきょう、梵: Vimalakīrti-nirdeśa Sūtra ヴィマラキールティ・ニルデーシャ・スートラ)は、大乗仏教経典の一つ。別名『不可思議解脱経』(ふかしぎげだつきょう)。

サンスクリット原典と、チベット語訳、3種の漢訳が残存する。漢訳は7種あったと伝わるが、支謙訳『維摩詰経』・鳩摩羅什訳『維摩詰所説経』・玄奘訳『説無垢称経』のみ残存する。一般に用いられるのは鳩摩羅什訳である。
日本でも、仏教伝来間もない頃から広く親しまれ、聖徳太子の三経義疏の一つ『維摩経義疏』を始め、今日まで多数の注釈書が著されている。

維摩経は初期大乗仏典で、全編戯曲的な構成の展開で旧来の仏教の固定性を批判し在家者の立場から大乗仏教の軸たる「空思想」を高揚する。

内容は中インド・ヴァイシャーリーの長者ヴィマラキールティ(維摩詰、維摩、浄名)にまつわる物語である。

維摩が病気になったので、釈迦が舎利弗・目連・迦葉などの弟子達や、弥勒菩薩などの菩薩にも見舞いを命じた。しかし、みな以前に維摩にやりこめられている ため、誰も理由を述べて行こうとしない。そこで、文殊菩薩が見舞いに行き、維摩と対等に問答を行い、最後に維摩は究極の境地を沈黙によって示した。

維摩経は明らかに般若経典群の流れを引いているが、大きく違う点もある。

一般に般若経典は呪術的な面が強く、経自体を受持し読誦することの功徳を説くが、維摩経ではそういう面が希薄である。
般若経典では一般に「空」思想が繰り返し説かれるが、維摩経では「空」のような観念的なものではなく現実的な人生の機微から入って道を窮めることを軸としている。

以上 ウィキペディアより引用。

維摩経が成立したのは紀元100年前後と言われ、新約聖書の成立期とほぼ同期です。作者は不詳ですが、主人公のヴィマラキールティは実在の人物だった可能性があります。

仏典としては内容が平易で素人にも理解しやすく、昔から様々な翻訳がされていました。最近になって原本に近い経典が発見され仏教研究者の間では大いに話題になりました。

私がこの経典を読んで気づいたのは、ここで語られている宇宙観が現在知られている宇宙の実態と酷似している点です。

大乗仏典なので「天」が登場しますが、それを惑星と解釈すると、「世界」も銀河いうことになり、三千世界(千の三乗という意味)は超銀河団を内包した現在知られている宇宙像と矛盾しなくなります。

「空」の解釈も,物理学上知られている「真空」の概念と酷似しています。

二千年前の仏典作者に高度な科学的知識があったとは思えませんが、どのようなイメージをしたらこのような世界観を持つに至ったのか興味深いところです。

禅では「悟りを開く」という概念を根本教義としていますが、原本は維摩経にあるようです。

「悟りを開く」とは「空の概念を理解する」ことにほかなく、一般には、「それを体得することは難しい」とされていますが、この経典は「空」の概念を伝えることを目的とし、内容も平易なので、大乗仏教に興味のある方にとっては導入本としても役立つでしょう。

なお、この作品は仏典臭さを排除するためにSF小説仕立てになっていますが、基本的プロットは原作に従っています。

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