過酷な時代を生き抜いた九十年

〜私を支えてくれた支えてくれたものたち〜

Nonfiction, Social & Cultural Studies, True Crime, Espionage, Social Science, Crimes & Criminals, Religion & Spirituality, Philosophy
Cover of the book 過酷な時代を生き抜いた九十年 by 山口桜子, イーブックスパブリッシング
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Author: 山口桜子 ISBN: 1230001799200
Publisher: イーブックスパブリッシング Publication: August 15, 2017
Imprint: Language: Japanese
Author: 山口桜子
ISBN: 1230001799200
Publisher: イーブックスパブリッシング
Publication: August 15, 2017
Imprint:
Language: Japanese

本文「はじめに」より 抜粋

現在、私は九一歳。歳を重ねるにつれて、体の動きはゆっくりになってきましたが、
特別に大きな病気をすることなく、毎日の食事とお風呂、それから衛星劇場を観ることを楽しみとして生活しています。

前回執筆した自叙伝『我が九十年間、多くの絆と共に』では、私の半生についてご紹介しました。
子どもがいない叔父夫婦の家に養女として引き取られた幼い日のこと。中学生の時に珍しい紫斑病に罹患し、
苦しい闘病生活を送っていたこと。結婚、出産、教師として夢中で働いた日々のこと・・・。
必死で駆け抜けてきた半生でした。

現在は、長男夫婦と孫と一緒に千葉県の家に住んでいます。
ありがたいことに、家族たちにはとても大事にしてもらっています。
思いやりのある人たちに囲まれて、幸せな日々です。

夫が亡くなってから無我夢中で子育てと仕事をしてきましたが、
私が子どもたちに注いでいた愛情が、そのまま返ってきたのかもしれません。
息子や孫が「ただいま」「おやすみ」と声を掛けてくれるたび、満ち足りた気持ちになるのです。

多くの人が亡くなり、多くのものを破壊する戦火の時代を生きてきましたが、
現代はとても恵まれた時代だなと感じています。欲しいものに手を伸ばせば、
難なく手に入ってしまうんですもの。私が若いころは、考えられませんでした。

自分で動き、自分で作り出さなければいけない時代だったのです。
今のように便利さとは程遠く、苦労も多かったですが、
戦時中を生き抜いた底力のようなものが私の土台となっていることは確かでしょう。

九十歳を過ぎた今も健康で生きていられるのも、そのような土台があるからかもしれません。
二冊目となる今回は、私が人生で出会った多くの素敵な人々にスポットライトを当ててお話をしようと思います。
一冊目のタイトルにもなっている「絆」という言葉は、私の人生のキーワードかもしれません。

可愛がって育ててくれた養父たち、若い時に天国に先立ってしまった夫、そして息子たち。
他にもたくさんの人に出会い、心を交わしてきたのです。世の中には色々な人がいるけれど、
人との出会いが学びとなったり、自分のことを救ってくれたり、良いことばかりです。

今回は、私の人生で出会った多くの人々に感謝の気持ちを込めて、二冊目の自叙伝を執筆しようと思います。

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本文「はじめに」より 抜粋

現在、私は九一歳。歳を重ねるにつれて、体の動きはゆっくりになってきましたが、
特別に大きな病気をすることなく、毎日の食事とお風呂、それから衛星劇場を観ることを楽しみとして生活しています。

前回執筆した自叙伝『我が九十年間、多くの絆と共に』では、私の半生についてご紹介しました。
子どもがいない叔父夫婦の家に養女として引き取られた幼い日のこと。中学生の時に珍しい紫斑病に罹患し、
苦しい闘病生活を送っていたこと。結婚、出産、教師として夢中で働いた日々のこと・・・。
必死で駆け抜けてきた半生でした。

現在は、長男夫婦と孫と一緒に千葉県の家に住んでいます。
ありがたいことに、家族たちにはとても大事にしてもらっています。
思いやりのある人たちに囲まれて、幸せな日々です。

夫が亡くなってから無我夢中で子育てと仕事をしてきましたが、
私が子どもたちに注いでいた愛情が、そのまま返ってきたのかもしれません。
息子や孫が「ただいま」「おやすみ」と声を掛けてくれるたび、満ち足りた気持ちになるのです。

多くの人が亡くなり、多くのものを破壊する戦火の時代を生きてきましたが、
現代はとても恵まれた時代だなと感じています。欲しいものに手を伸ばせば、
難なく手に入ってしまうんですもの。私が若いころは、考えられませんでした。

自分で動き、自分で作り出さなければいけない時代だったのです。
今のように便利さとは程遠く、苦労も多かったですが、
戦時中を生き抜いた底力のようなものが私の土台となっていることは確かでしょう。

九十歳を過ぎた今も健康で生きていられるのも、そのような土台があるからかもしれません。
二冊目となる今回は、私が人生で出会った多くの素敵な人々にスポットライトを当ててお話をしようと思います。
一冊目のタイトルにもなっている「絆」という言葉は、私の人生のキーワードかもしれません。

可愛がって育ててくれた養父たち、若い時に天国に先立ってしまった夫、そして息子たち。
他にもたくさんの人に出会い、心を交わしてきたのです。世の中には色々な人がいるけれど、
人との出会いが学びとなったり、自分のことを救ってくれたり、良いことばかりです。

今回は、私の人生で出会った多くの人々に感謝の気持ちを込めて、二冊目の自叙伝を執筆しようと思います。

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